農業PR 私らしく
【2022年12月1週号】 曽於市末吉町で夫の幸雄さん(28)と共にサツマイモを栽培する瀬﨑由美さん(29)。「農業のネガティブなイメージを変えたい」とさまざまな農業団体に所属し、ワークショップや農業ファッションショーの開催、加工品の開発などに携わり、農業の魅力を多方面から発信している。
▲「農作業では効率化を重要視しています」
と由美さん
2015年に就農した由美さん。「農業のネガティブなイメージを変えたい」と農業団体で意欲的に活動している。
所属する曽於市の女性農家団体「Soo Women Farmers」では交流会や勉強会を定期的に設けている。その中で、農業に関心のある女性を対象に体験型ワークショップを開催。イベントで農業のノウハウを教え、活動の輪を広げている。
農作業着のファッションショー
また、農業を普及する農業委員会にも所属し、株式会社ワークマンと共同で新しい農業ファッションの発信を目的にファッションショーを開催。裏方として参加した。「活動を通して農業に興味を持ってもらえたらうれしい」と話す。
職業の魅力だけでなく、地元農産物の魅力も伝えたいと、有志で「そお農食女子会」を立ち上げた。農産加工品の開発に取り組み「soo sweet chips(さつまいもチップス)」を完成させた。共同開発した製茶店やカフェをはじめ、地元のさまざまな店舗で販売している。
出荷用箱をデザイン
自身が働く瀬﨑農園でも、出荷用の箱のデザインを自ら行うなど、農産物を手に取ってもらうための工夫は欠かさない。商品はふるさと納税の返礼品に出品し、好評を得ている。
▲注意書きもかわいらしくデザイン
曽於市役所商工観光課商工振興係の春山直輝さんは「オリジナルの箱のデザインも手がけるほか、返礼品への出品も安定している。今後も頑張ってほしい」とエールを送る。
就農以前は東京都内の高級スーパーに勤務していた由美さん。生産者と接するうちに農業に引かれた。「全国各地から届く奇麗な野菜を見たり、それを作っている農家さんと接したりするうちに改めて農業に魅力を感じた」とほほ笑む。
今後もさまざまな活動に取り組み、魅力を発信していく。「ネット販売の充実や、ファションショーの開催などを通して農業に興味を持ってもらい、仲間を増やせたら」と笑顔で話してくれた。
▽経営内容=焼酎用サツマイモ、青果用サツマイモ11㌶