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農業共済新聞

エディブルフラワー 県内に固定客

【2022年7月3週号】「エディブルフラワー(食用花)は料理の主役ではないが、彩られた料理の先にいる人の笑顔を想像して作っている」と話す大道裕子さん(51)。指宿市池田でトレニアやマリーゴールドなど約20種類の栽培に年間通して取り組む。県内で栽培農家の少ないエディブルフラワーに挑戦し、販売に手応えを感じている。


(写真:エディブルフラワーを手入れする様子)

 テレビや雑誌などで紹介されていたエディブルフラワーを見て興味を持った大道さんは、50歳を機に市職員を退職し、就農した。県内で栽培している農家がほとんどいないため、「栽培や管理の方法を学ぶのに苦労した」と話す。県外へ視察に出掛けたほか、インターネット、SNS(交流サイト)を活用し、手探りでノウハウを学んでいった。
 

年間約20種類を栽培、鮮度を売りに販路拡大へ

 「人が口にするものなので安全・安心なものを提供したい」と栽培に当たる。種子から農薬処理をしていないものを利用し、栽培期間中も農薬は一切使用しない。また、化学肥料にも頼らず、有機肥料や自家製堆肥を使って土作りをしている。
 
 納品当日の朝に花を摘み取り、パックに詰め、午後に納品先のレストランや洋菓子店、カフェに配達。購買客はこれまで、県内でエディブルフラワーを仕入れることが困難で、県外に頼っている状況だったという。「県外からだと商品が届くまでに数日かかってしまうため、鮮度が落ちて色が悪くなり、しおれることもある。うちは収穫した日に配達しているので新鮮な状態で納品できる」と話す。
 

 取引先は出向いたり、メールを送ったりして開拓。今では口コミでも少しずつ注文が増えているという。洋菓子店「ミルフィユ有限会社」のスタッフは「大道さんの花は新鮮で状態も良く、使いやすい。お菓子に彩りを添えるのはもちろん、種類が豊富で花によって季節を感じられる。農薬を使わずに栽培されているので、安心して提供できている」と好評だ。

 

(写真:新鮮で彩りが鮮やか)

 
 今後は、販路拡大のため、県内のホテルへの営業やネット販売を視野に入れている。また、食用のドライフラワーや押し花などお菓子作りに使える加工品の生産・販売も検討中だ。
 
▽経営規模=エディブルフラワー12㌃、オクラ8㌃など
MICHI-FARM ibusuki ←インスタグラムはこちら

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