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農業共済新聞

スプレーギク+トルコギキョウ 周年出荷を確立

【2025年5月4週号】志布志市志布志町の閏野直広さん(51)は、スプレーギクを主体に県内では生産者の少ないトルコギキョウを組み合わせ、通年での供給体制を確立している。気象に応じた細やかな管理で高品質な花を生み出し、地域の農業をけん引する。

20種類以上のトルコギキョウを栽培する

 スプレーギク60アール、トルコギキョウ30アール、スナップエンドウ10アールを妻と技能実習生2人で栽培している。スプレーギクは25年の実績を誇るが、近年は家族葬の増加で仏花需要が減少。燃料費の高騰も重なり、新たな品目を模索する中で、幅広い用途が期待できるトルコギキョウの栽培を2022年に開始した。


 「トルコギキョウは温度の積算で開花するため、電照で生育調整が可能なスプレーギクと比べて管理が難しい」と閏野さん。湿度が95%以上に長時間ならないよう、冷房を稼働するなど管理を徹底。温度が高いと花色が良くなるが、花弁数が減ることにつながるため、わずかな気候の変化にも目を配る。


気候を生かし端境期出荷も/収入保険を後ろ盾に挑戦

トルコギキョウ

 鹿児島の気候を生かして、他県では主に夏に出荷されるトルコギキョウを、冬に生産できる点も強みとなった。年間を通した出荷体制は、経営の安定につながり、「初めての作物にはリスクがある。収入保険があるから挑戦できた」と振り返る。


 こうした日々の調整と試行錯誤が品質向上につながり、24年には県フラワーコンテストで最高賞の農林水産大臣賞を受賞。わずか2年での栽培ながら評価を得た。「難しさはあったが、やりがいを感じた瞬間」と笑顔を見せる。


 今後について「トルコギキョウは県内での知名度がまだ低いが需要はある。鹿児島の気候を生かし、地域の花き農業の選択肢として広げていけたら」と意欲を見せる。


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