農家と獣医師の協力体制こそが要
広報誌「NOSAIかごしま」Vol.5掲載
南薩家畜診療センター 草野 勝徳
31年前、NOSAIの獣医師となりました。多くの農家さんや他の獣医師と仕事をする中で、農家と獣医師の協力体制が診察に大きな影響を与えると実感しています。
診療形態の変化
経営形態が個人経営から大規模経営、メガファームといった形態に変わってきています。それに伴い、診療形態も個人からチームへと変化し、予防獣医学はもとより、さらに高度な獣医療が求められるようになりました。
獣医師全員で情報共有

往診前のミーティングの様子
私が所属する南薩家畜診療センター日置診療所では、往診に出発する前のミーティングで、診療中の家畜の情報交換や、1日の診療件数の割り振りを行います。診療所の獣医師全員が情報共有を行うことで、チームとして診療に取り組むことができます。
また、診療技術の向上のため、各センターで隔月に行う症例検討会、NOSAI協会や関係機関などが主催する各種研修会に積極的に参加します。
獣医師の現状
全国で毎年、800人ほどの獣医師が輩出される中、県内の獣医師は微増傾向にあります。これに対し、NOSAIの獣医師は横ばい傾向となっており、8診療センター全てが、人員不足の状態です。
農家に寄り添いながら
農家の皆さんが家畜のわずかな体調の変化を見逃さず、疾病やけがの予防を積極的に行ってくださることが、診療する上で重要になります。
NOSAIの獣医師は、農家さんの要望に寄り添い、二人三脚で所得向上の一助となるよう努めてまいりますので、獣医師側の諸事情もご理解をいただきご対応くださいますよう、よろしくお願いいたします。
※広報誌掲載時の内容に加筆等している場合があります。また、所属・内容等は掲載当時のものです。